ECサイトの集客に役立つアフィリエイトというマーケティング手法をご存知ですか?アフィリエイトは自社ブランドの認知度を高めたい、売り上げを伸ばしたい人にもおすすめです。
ここではアフィリエイトを行うためのアフィリエイトリンクの作り方やアフィリエイトでの集客の始め方、アフィリエイトマーケティングを利用するメリットについて紹介します。
アフィリエイトリンクとは
アフィリエイトリンクとは、アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)などアフィリエイトを提供するサイトなどが発行するアフィリエイト専用のリンクです。アフィリエイトで稼ぐアフィリエイターはこのアフィリエイトリンクを自分のブログやSNSなどに掲載し、訪問者に商品ページやウェブサイトの閲覧や商品の購入を促します。
アフィリエイトリンクはアフィリンクやアフィリエイトタグとも呼ばれ、パラメータと呼ばれる専用の識別コードが含まれます。パラメータにはどのASPを利用しているのか、どのアフィリエイトプログラムを利用しているのかといった情報が含まれていて、何人のサイト訪問者がクリックをしたか、クリック後に商品を購入した人がいるかどうかがわかります。ASPはこのデータをもとにアフィリエイターへの報酬を決定します。Shopify上では、ASPを介さずにアフィリエイトができる自社アフィリエイトシステムを利用することも可能です。
アフィリエイトリンクには主に2種類ある
1.広告リンク
広告リンクとは、広告主が画像や文章などの素材を用意するリンクです。アフィリエイターから見ると、生成されたコードを貼り付けるだけでアフィリエイトができる手軽さが特徴です。
具体的には以下の3種類に分類されます。
- テキストリンク:テキストリンクとは、ブログやSNSの文章の最中に含まれるリンクのことです。テキストリンクは青い文字で表示され、下線が引かれています。
- バナーリンク:バナーリンクとは、バナー自体にリンクが含まれており、画像部分をクリックすると商品ページやウェブサイトへ移動するリンクのことです。
- メールリンク:メルマガで使用するためのアフィリエイトリンクです。
2.商品リンク
商品リンクとは、アフィリエイターが自分で用意した画像やテキストを使ったリンクです。広告主のサイト内へのリンクを任意で設定することができますが、広告主からURLを指定されることもあります。商品リンクには以下の3種類があります。
- バナー広告:広告主のサイトにある画像を使ってバナー広告を作成する方法です。通常はサイト上の画像を勝手に使用することはできませんが、商品リンクを生成する場合にのみ許可されるケースがあります。使用できる画像が指定されることもあります。
- フリー素材広告:アフィリエイト用のURLのみを作成する方法です。通常、このURLはメールマガジンに貼り付けるために使用されます。
- テキスト広告:ブログやSNSの文章の中に貼り付けるリンクのことです。テキスト広告は、バナー広告やフリー素材広告に比べて「広告っぽさ」が少ないため、クリック率が高くなる傾向があります。
アフィリエイトリンクの貼り方の例
(出典:https://tabinvest.net/how-to-start-blog/)
写真の例をご覧ください。ブログの始め方をテーマにした記事で、レンタルサーバーに関する段落に大きくサーバー会社のバナーリンクが設置されています。またそのすぐ下の文章にもテキストリンクを設置し、バナーの画像をクリックできると気がつかなかった訪問者を取りこぼさない工夫がされています。
しかし、ただの画像なのかリンクなのかがわからずリンクをクリックしてもらえないケースもあるため、上記の例のようにすぐ下にテキストリンクを設置しサイト訪問者がスムーズにリンク先へ移動できるよう工夫すると良いでしょう。
アフィリエイトリンクの作り方
1.ASPに登録する
ASPに登録するには、企業名や連絡先、ウェブサイトなどの情報を入力する必要があります。審査を設けているASPが多く、承認が得られるまでに数日かかることもあります。
2.アフィリエイト広告を出稿する準備をする
アフィリエイト広告を出稿するために必要な以下の準備を行います。
- 報酬が発生する条件や報酬金額などアフィリエイトプログラムの内容を決める
- さまざまなサイズやデザインのバナーなど画像素材を準備する
- 商品やサイト、ブランドを勧めるための告知文を準備する
- ASPが発行する計測タグ(ユーザーのアクセス情報を計測する英数字の羅列)をサイトに貼り付ける
このほか、利用するASPの指示に従って必要なものを準備し、アフィリエイト広告を出稿しましょう。
3.プログラムを公開しアフィリエイターからの応募を承認する
アフィリエイトを始める準備が完了したら、アフィリエイターからの応募を待ちます。提携したいアフィリエイターからの応募があった場合、ブランドや商品イメージと合っているか等、サイトやSNSを確認して問題がなければ承認し、提携します。
審査を行わず、希望するアフィリエイター全員と提携をすることも可能です。提携したアフィリエイターは、アフィリエイトパートナーと呼ばれます。
4.アフィリエイトリンクが発行される
ASPのプラットフォーム上で、広告主が準備した画像素材をもとにアフィリエイトリンクが発行されます。具体的には、アフィリエイターがASPのプラットフォームにアクセスし使用したいリンクのタイプやバナーを選ぶと、アフィリエイト用のURLが生成される仕組みです。アフィリエイターは発行されたアフィリエイトリンクを自分のブログやSNSに貼り付けます。
広告主は、アフィリエイトリンクを作成し宣伝してもらう際には、広告であることを明記しているかどうかなど、知らないうちにステマになってしまわないようアフィリエイターの投稿を確認するなどの注意が必要です。
アフィリエイト運用代行企業とは?
アフィリエイト運用代行企業とは、アフィリエイト広告の出稿や運営を企業や個人に代わって行う企業です。アフィリエイト広告代理店とも呼ばれます。アフィリエイトの運用に関するノウハウや専門知識を活かしてアドバイスもしてくれるため、アフィリエイト広告を出稿するのが初めての場合や、思うように成果につながらない場合には運用代行企業への依頼も検討してみると良いでしょう。
アフィリエイト運用代行企業を選ぶときのポイント3つ
1.運用実績
自社の商品やサービスと同業界の広告主との取引実績があるか、取引数や運用代行企業としての経験年数などを確認しましょう。また、企業が公開している顧客の声や売り上げアップに成功した事例のほかに、口コミなども参考になります。
2.料金とプラン
自社に合った料金とプランがあるかを確認しましょう。毎月定額の費用を必要とするのか、成功報酬分は追加で請求されるのかなど、料金体系はアフィリエイト運用代行企業によってさまざまですが、月に数十万円ほどかかるのが一般的です。自社が目指すアフィリエイトの成果を明確にし、ニーズに合った料金とプランがあるか確認しましょう。
3.提供しているサービス内容
自社が求めているアフィリエイト運用と、アフィリエイト運用代行企業が提供しているサービスの内容が合っているかを確認しましょう。戦略立案や運用効果分析、改善方法の提案のほか、有名アフィリエイターを利用したインフルエンサーマーケティングを提供している場合もあります。
また、現時点ではアフィリエイトの運用代行の依頼が目的だが、その後リスティング広告(検索エンジン上で検索されたキーワードに連動して表示される広告)やSNS運用など幅広いマーケティングを行う可能性があるのであれば、それらのノウハウのある代行企業を選んでおくと将来的に依頼するサービスを拡大することも可能です。
アフィリエイト運用代行企業8社
1.株式会社シード
アフィリエイト広告に特化したウェブマーケティング会社の株式会社シードは、18年のアフィリエイト運用実績があるほか、リスティング広告やSNS広告、SEO対策も行っています。
2.StockSun株式会社
StockSun(ストックサン)株式会社は法人向けウェブコンサルティング事業を行っている企業です。あらゆる媒体でのアフィリエイト運用代行が可能で、コンセプト立案からアフィリエイター管理までを行ってくれます。
3.デジタルアスリート株式会社
リスティング広告やホームページ制作、総合マーケティングも行うデジタルアスリート株式会社は、開始3ヶ月で売り上げが9倍になった事例もあります。アフィリエイターとのつながりを重視しており、有力なアフィリエイターに直接依頼するなどの手法もとっています。
4.株式会社イーナ
株式会社イーナは、アフィリエイトを効果的に行うために計画から実行、検証までを行うアフィリエイト運用代行会社です。売り上げ向上のためのランディングページ改善や、アフィリエイターの報酬変更まで行ってくれます。自社運営サイトのノウハウも活用し、リスティング広告やディスプレイ広告の代行も行っています。
5.株式会社バリューパートナーズ
株式会社バリューパートナーズはアフィリエイト広告運用に10年以上携わっており、ノウハウと人脈があるのが特徴です。独自のシステムを使って複数のASPを一括でマネジメントすることができ、コスメからスクール、旅行、金融など幅広い業界での実績があります。
6.ヴァンテージマネジメント株式会社
ヴァンテージマネジメント株式会社は、アフィリエイト運用代行を始めとした広告出稿支援やサイト制作、コンサルティングを行っています。広告1クリック当たりのコスト(CPC)や広告からの成約1件当たりのコスト(CPA)を重視した集客コンサルティング、徹底したデータ分析を強みとしており、成果報酬型ではなく固定料金制を採用しています。
7.株式会社無限
株式会社無限は、アフィリエイト広告運用代行や、リスティング広告運用代行などのデジタルマーケティングのほか、サイト運営やトレンドリサーチ、企画開発なども行っている企業です。広告効果の最大化や質の高い顧客を集客することに注力してアフィリエイト運用代行を行ってくれます。
8.株式会社ブレイクフィールド
自社メディア運営やウェブ広告などを手がける株式会社ブレイクフィールドは、自社メディアへの集客費用として年間約10億円以上(2019年3月末時点)の広告運用を行い、その運用ノウハウを活かしてウェブ広告のパフォーマンス最大化を実現できるよう提案してくれます。
アフィリエイトマーケティングを利用するメリット
1.知名度を上げやすい
アフィリエイト広告は、提携したアフィリエイターが有名インフルエンサーである場合や、知名度の高いアフィリエイターの場合、インターネット上での知名度を一気に上げることができます。
2.さまざまなメディアで宣伝ができる
アフィリエイターはブログやSNSなどさまざまなメディアを利用している場合があります。そのため、アフィリエイターがブログ、SNSなどにアフィリエイトリンクを貼ることで、幅広いメディアで商品や自社ブランドの宣伝を行うことが可能になります。SNSマーケティングで集客を目指す場合にもおすすめです。
3.集客へ労力を費やす必要がない
アフィリエイト広告を出稿する場合、集客するのは広告主ではなくアフィリエイターです。そのため、広告主は集客のために多くの労力を費やす必要がありません。すでに認知度が高いアフィリエイターがアフィリエイト広告を掲載した場合、アフィリエイターのブログやSNSなどの既存の閲覧者へ商品や自社ブランドを紹介できます。
4.高い費用対効果を期待できる
成果報酬型の広告を出稿する場合、アフィリエイトリンクから売り上げや会員登録がないときには報酬の支払いはなく、ASPなどに支払う基本料金以外は費用が発生しません。効果のない広告に対する支払いは発生しないため、無駄な広告費を削減できます。
5.低リスク
成果報酬型の広告報酬は、広告主が決定します。予想外の出費などがなく、ASPの基本料金など必要な予算の見通しも立てやすく、低リスクで広告を出せます。
6.消費者目線で宣伝ができる
アフィリエイターは、消費者目線で商品やブランドを宣伝してくれるという強みがあります。広告主が宣伝をすると「販売するための文章」、「自社を良く見せようとするのは当然」と捉えられがちですが、アフィリエイターなどの第三者がUGCのように消費者目線で商品やブランドを紹介することで閲覧者の信頼を得やすいというメリットがあります。
まとめ
アフィリエイトリンクは、効率的に集客を行い販売につなげられるマーケティング手法です。アフィリエイトの広告主になるには準備も必要ですが、運用代行会社を利用して効率よく集客につなげることも可能です。ECサイトの売り上げを上げたい、自社ブランドの認知度を上げたい人は、アフィリエイトリンクを活用してみてはいかがですか。
よくある質問
アフィリンクとは?
アフィリンクとは、アフィリエイト専用のリンク(URL)であるアフィリエイトリンクの略語です。アフィリエイターが掲載したアフィリンクを閲覧者がクリックし商品ページなどを閲覧する、または商品を購入すると、広告主はASPを介してアフィリエイターに報酬を支払います。
アフィリエイトパートナーとは?
アフィリエイトパートナーとは、アフィリエイト広告主と提携を結んだアフィリエイターのことです。